
白内障の手術
日帰り手術の条件
何よりも手術を受ける本人の気持ちを最優先してあげること。
白内障の手術には、「水晶体超音波乳化吸引術」と「嚢外(のうがい)摘出術」の2種類があります。
日帰り手術になるのは「水晶体超音波乳化吸引術」で、手術の時間も10分ほどで終わり、いろいろな面で患者さんの負担や危険性も少なく、ほとんどの人が日帰り手術を希望しています。
しかし、希望をすれば誰もが日帰り手術を受けられるわけではないのです。日帰り手術を受けられる条件は3つありますが、一番大切なことは患者さんご本人が日帰り手術を希望しているかどうかということです。手術後の定期的な通院が難しいことや、初めての手術で不安だから入院の方が安心だと思われる患者さんも少なくありません。ただ、入院ともなれば費用的にも日帰りより負担も大きくなりますし、もろもろの事情によりご本人は入院を希望されても、ご家族が日帰りを希望するケースもあります。
しかし、白内障の手術自体は時間的にもアッという間に終わってしまうとはいえ、やはり“眼”というデリケートな部分の手術ですから、患者さんの精神的ストレスが影響することもありますので、事前にご家族でよく話し合った方がいいでしょう。
また、日帰り手術の場合、手術後の通院が可能かどうかも重要となります。手術を受けた病院と自宅の往復は大丈夫なのか?移動手段やそのための付き添いなども考えておいた方がいいでしょう。
そして、3つ目の条件として、重い病気や眼の合併症がないこととなります。循環器や呼吸器系の持病があると、手術への不安から症状が悪化し、手術に影響する場合も出てきます。また、白内障以外に重い眼の病気などがある場合、手術が難しくなったり、手術時間が長引くこともありますし、状況によっては、入院して手術となる場合もあります。
以上の3点が条件となりますので、お医者さまと相談しながら決めましょう。
入院手術の場合
手術後の不安があったり、自宅での療養が難しい場合は入院もあり。
近年、白内障の手術に関しては、超音波白内障手術装置の登場や麻酔法により、今ではほとんどの人が痛みも少なく短時間で、しかも日帰りで手術を受けられるようになりました。では、日帰り手術と入院手術の違いはどんなところにあるのでしょうか。
白内障の手術自体は10分~15分ほどで終わります。また、手術の後に急に痛みだしたり、体調が悪くなるケースもありませんので、一般的な白内障の手術の場合、ほとんど日帰りで問題はないといえます。
しかし、手術の後には何度か通院が必要となります。病院により回数は多少違いますが、通常は手術の翌日、3日目、5日目、1週間後、2週間後、1カ月後となります。ですので、自宅が遠くて通えない場合や、手術後は約1~2カ月は点眼治療が必要ですし、手術から1週間ほどは安静にしていなければなりませんので、一人暮らしの人や家族の協力が難しい場合、手術当日の夜を自宅で過ごすのに何となく不安がある、などといった場合も、日帰りではなく入院手術の方がいいでしょう。
また、手術に支障のある持病がある場合や、白内障以外の重い眼の病気がある場合も入院手術が必要となります。では、入院手術の場合、どのぐらいの日数を見ておけばいいのでしょうか。手術後の経過が順調であれば、1週間前後の入院ですみます。手術の内容は、「水晶体超音波乳化吸引術」であれば、日帰りでも入院でも変わりありません。
また、白内障の手術には、「水晶体超音波乳化吸引術」「嚢外(のうがい)摘出術」の他に、水晶体を丸ごと取り出す「嚢内(のうない)摘出術」がありますが、これは特殊なケースとなります。
手術を受ける心得
医師への事前相談や手術後の協力者、仕事の休暇届けなど。
白内障の場合、ほとんどのケースが10分ほどの手術で済むとはいえ、手術するにあたって何をしたらいいのか、費用はどのぐらいかかるのか、心配や不安はつきものです。手術のときには、点眼麻酔や前房麻酔などもほとんど痛みもなく、麻酔が効いていれば手術中に強い痛みを感じることもほぼありません。手術の具体的な内容については、他のページを参考にしていただくとして、手術を受けるときの心得を3つあげておきましょう。
まず、手術を受けるにあたって、血液検査や血圧測定などをはじめ、角膜内皮細胞検査や眼底検査などいくつかの検査を受けて、手術をするのに問題がないかを調べます。もし不安なことがあったり、現在療養中の病気があったり、気になることがあれば、例え白内障に直接関係のないことだと思っても、この時点で担当医にしっかりと相談しておくことが大切です。
次に、白内障の手術は、手術前後の生活面で家族の協力が必要になりますので、手術を受ける本人だけでなく、家族の方々にも白内障の手術について理解をしてもらうことが大切です。安静中の家事や育児などの分担も決めておけば、安心して手術を受けることができます。
また、視力が回復し眼の状態が安定するには、1週間から1カ月はかかります。回復には個人差がありますが、仕事をされている人は、できれば1週間前後はお休みできるように手配しておいた方がいいでしょう。
そして、気になる費用についてですが、白内障の手術と眼内レンズの治療は保険の対象となりますので、3割り負担(国民保険・社会保険共に)の場合、片目につき1万円~4万円前後と考えておけば大丈夫です。ただし、病院によっても違いますし、治療の内容によっても違ってきますので、事前に確認しておきましょう。


